「告白」を観た。
面白かった。アマゾンの評判も良いようだ。
松たか子の演技が良かった。
淡々とした話し方が素晴らしい。感情的になるところだろうが、あえて淡々とした話し方のためかよりリアルな感じがする。
また、それぞれの告白でストーリーが転々とするのが面白い。内容的には、あまり私の好みではなく、登場人物がどんどん酷いことになっていくが、「告白」の度に話の流れが変わり、飽きることなく最後まで見れた。
また、その告白の度に登場人物への私の思いというか感情というか、そのようなものが私の中で変わっていくのを感じ、上手い作りだなと思った。
映画を通して思考と感情の揺れを操作される感じが心地よかった。
生徒Aについては、当初ただのロクデナシだと思っていたが、学級委員(?)の女の子とのやり取りから、更生に進んでいるように感じ、「愛は愛される側もする側も自由にするのだ」などと思っていたが、次の告白で私の感情も一変した。救いようのなさを感じた。なかなか難儀なことである。生徒Aは更生するのだろうか。
なんというか登場人物は色々なモノに翻弄されている。こういうのを見ると人間は幻によって色々操作されてるんだなと思う。過去の出来事や愛情や憎悪等のあやふやな情報で行動し、さらには人を殺したりもする。神のために大量虐殺をしたりもする。逆にみえない幻のようなものがたくさんの人を救ったりもするわけだから不思議なことである。