プロジェクトマネジメントとタスク管理ツール、何を使う?

前回の「移動中雑談Podcast:We Are On The Way」では、音声収録やノイズ処理などの話題で盛り上がりましたが、 今回は少し趣向を変えて、プロジェクトマネジメントとタスク管理ツールのお話です。

竹内さん(@rikson_en)との会話を振り返りながら、僕が感じたポイントをまとめてみます。

「プログラミング」の定義はどこまで?

近頃、僕はプログラミングから少し離れ、プロジェクトマネジメントやインフラ設計へシフトしています。
Terraformなどの「Infrastructure as Code(IaC)」ツールは使っているものの、 従来のアプリケーションロジックを書く行為とは少々異なります。
宣言的なコードでインフラを定義する作業は、プログラミングと呼べるのか?

そんな軽い葛藤があることを竹内さんと話しました。
この部分は意見が分かれそうですが、少なくとも「GitHubにコードをコミットする行為=プログラミング」という図式からすると、 IaCもプログラミングの一環と言えるかもしれません。

チケット管理ツールの使い分け

プロジェクトが大きくなればなるほど、使うべきツールや管理方法は増え、複雑になります。僕らがよく使うツールは以下の通り:

  • Excel
    手軽で汎用的な管理ツール。タスクの素振りや簡易的なリスト化に役立ちます。

  • Backlog(バックログ)
    非エンジニアやビジネスメンバー向けの「見やすさ」を重視する場面で活躍中。UIが比較的モダンで、エンジニア以外の関係者も直感的に理解しやすいのがポイント。

  • GitHub Issues
    ソースコードに近い層、具体的にはアプリケーション開発・バグトラッキングにはGitHub Issuesが便利。エンジニアにとってはこの上ない使いやすさがありますが、非エンジニアには見づらくなるケースも。

この「使い分け」は、プロジェクト内の多様なステークホルダーをスムーズに巻き込むための工夫です。コードを扱わないメンバーにはBacklogで全体像を共有し、コードリポジトリと密接な作業はGitHub Issuesで完結させる——こうした住み分けは、実務ではよく見られるパターンです。

Redmineからの卒業とUI/UXへの期待

昔はRedmine(レッドマイン)を使っていましたが、今や過去の参照用になりつつあります。その理由として:

  • 入力項目が多く、UIが古く感じられる
  • 視認性や操作性でBacklogやJiraに劣る
  • チームから「使いづらい」との声が多かった

といった点が挙げられます。特にUI/UX面での不満は大きく、直感的な操作が求められる現代において、Redmineは少々時代遅れな印象を与えてしまいます。

Jiraの柔軟性とカスタマイズ性

Jira(ジラ)は、カスタマイズ性が高く、プロジェクトごとに不要な項目を隠してシンプルな入力画面を作れます。その結果、チームメンバーは余分な学習なく「直感的」に使い始められるのが利点。
また、Jiraはスケジュールの可視化や階層構造によるタスク管理など、豊富な機能が魅力です。GitHub Issuesは軽快で便利ですが、複雑なプロジェクトの管理には機能が物足りないことも。

OSSツールの課題:デザイナー不足?

RedmineのようなOSS(オープンソースソフトウェア)の多くは、UIが「野暮ったい」と感じられがちです。
その背景には、OSSコミュニティにデザイナーがあまり参加しない、あるいは参加しにくい構造的な問題があるかもしれません。
商用ツールであれば売り上げや顧客満足度を高めるためにUI/UXを改善するモチベーションが高い一方、 OSSではそうしたインセンティブが弱いことがUI改善の遅れにつながっている可能性があります。

まとめ:プロジェクトマネジメントにおけるツール選定

  • エンジニア視点:GitHub Issuesが直感的で使いやすい
  • 非エンジニア視点:BacklogのようなわかりやすいUIのツールが好ましい
  • 複雑なプロジェクト:Jiraのような柔軟で機能豊富なツールが有利
  • OSSツール:改善の余地は大きいが、UI強化にはコミュニティの広がりが必要

最適解はプロジェクトやチームの性質、参加者の技術スキル、求める機能性によって変わります。完璧なツールは存在しないからこそ、各ツールの特徴を理解し、うまく組み合わせたり、割り切って使い分けたりすることが鍵になるのです。

次回は、開発手法などについて話してみようということになっています。お楽しみに!