ブログ運営への新たな展望
- 19 Dec, 2024
「We Are On The Way」というPodcastを始めてから、会話の流れで思いついた技術的なアイデアや気まぐれな発想を、そのままブログに起こしてみたら面白いのではないかと考えるようになった。
今回の収録で竹内(@rikson_en)が話していたのは、ブログの全文検索をフロントエンドでどう実装するかという技術的な悩みだ。
元々、マークダウンから静的サイトジェネレーター(Jekyll)でHTMLを吐き出し、Netlify上でホスティングするというJamstack構成を採っている以上、バックエンドに依存しない検索機能が必要になる。Lunr.jsのような軽量検索ライブラリがあるものの、日本語の分かち書き問題で期待通りにヒットしないケースがあるらしい。
この手の課題を解決するために、Rust製のTinysearchなど、WebAssembly(WASM)を使って高速な検索エンジンをフロント側で動かそうという話が出てきた。 言語特性やライブラリ、そしてWASMのおかげでクロスプラットフォームかつ高速な検索をフロントエンドで実現できるかもしれないが、日本語特有の「スペースがない文章」問題は簡単には消えないらしく、英語圏向けライブラリのため苦戦を強いられているが、 竹内は既存事例を参照しつつ、工夫しているようだ。
一方、僕自身もブログを移行中で、サーバー代を節約しようと思っている。WordPressからastroという静的サイトジェネレーターを利用し、Cloudflareへ自動デプロイすることでコストダウンやパフォーマンス改善を狙っている。
画像管理やリポジトリの肥大化問題など細かな懸念はあるものの、個人ブログ程度であれば、そんなに神経質にならなくてもいいだろう。
興味深いのは、今回の収録で竹内が提案した「同じネタを何度も擦る」戦略だ。
Podcastで話した内容を個人ブログで練習的にまとめ、その後、技術系プラットフォーム(ZennやQiita)へ、場合によっては英語で書いてさらなる発信を狙うという流れ。
同じ話題を異なるメディアや言語で繰り返し発信することで、内容に磨きをかけられる。最初はラフなメモ程度でも、徐々に読みやすく、役に立つ記事へと昇華できる。これはブログ運営として面白いアプローチだと思った。
自分の英語力はそれほどでもないが、彼が英語で書いてライティングスキルを鍛える姿勢は見習うべき点がある。僕は僕で、日本語での発信をもう少しカジュアルに続けていこうかと考えている。
近頃は技術的な発信をQiitaやZennに集約しがちだが、公共性や独自性に縛られずに書ける個人ブログには、別の価値がある。
「こんなもの別に目新しくないかも」と思う内容でも、個人メモ代わりとして残しておけば、後日自分が助かるかもしれないし、偶然誰かの目に留まって役に立つこともある。アフィリエイトで小銭稼ぎを狙うよりも、いまは自分が継続しやすい記録媒体として、ブログを自然体で使い続けるのがよさそうだ。
さて、WASMで検索エンジンを動かす実験はこの後どうなるだろうか。竹内は気軽に「明日にはできるんじゃないかな」なんて言っていたが、そういったラフで楽観的なやり取りが「We Are On The Way」の醍醐味だ。酒を片手にコードをつまみに開発するのも一興だが、無理のない範囲で試行錯誤を続けたいと思う。 いずれにせよ、Podcastで話題にしたことをブログで深め、その結果として発信を三度美味しくする試み、これはぜひ自分も便乗してみるつもりだ。