サングラスの向こうに:コード品質と日常

いきなり車内にカメラが設置され、音声だけでなく映像も配信することになった。 運転中の車内でサングラスをかけた二人が並ぶ光景は、まるで怪しい取引でもしているかのような雰囲気だ。 実際には何のやましいこともなく、単にPodcast「We Are On The Way」の収録が映像つきで行われているだけなのだが、 身内にしか伝わらない内輪ネタや奇抜な演出が、どこかおかしくも愉快な空気を醸し出していた。

会話の中で話題は自然にブログ運営や技術的実装の方向へ流れていく。 竹内(@rikson_en)は最近、Webpackをアップデートしたことや、GStreamer入門記事を公開したことを得意げに語る。

ツールチェーンを最新化すると微妙に気持ちが晴れやかになるという、エンジニア特有の感覚がそこにはある。JQueryが残るやや旧態依然とした環境ではあるが、それでも少しずつ改良と更新を積み重ねていくことで、僅かながら達成感を得ているようだ。

さらに対話はエラーハンドリングの設計論へと広がる。
最近注目されているResult型を使えば、エラーが返るか否かを明確にし、静的解析も容易になる。 RustやTypeScriptでは、その活用方法や関連するツールが充実し、ハンドリング漏れを検出してくれるツールさえある。

しかし、SDKやライブラリとして外部公開する場合には、自分流の哲学を押しつけないバランス感覚も求められる。 竹内の読書会で取り上げられている「グッドコード、バッドコード」にも、こうしたコード品質やエラーハンドリングに関する示唆があり、 ただの初心者向け本と侮れない奥深さがある。

カメラ越しのサングラス姿は単なる笑いの種、ちょっとした演出に過ぎない。
しかしその裏では、ツールチェーンのアップデート、技術記事の執筆、エラーハンドリング哲学の模索、 さらには読書会を通じての知見共有と、エンジニアとしての地道な研鑽が続いている。視覚的な冗談と、耳目には分かりにくいコードの奥深さや思想。 その両輪が回りながら、私たちは移動中の狭い車内で、次の一手、次の言葉、次の改善策へと進んでいくのであった。